「住宅ローン控除が終わった」「日銀が利上げした」——この2つが同じ年に重なると、変動金利でローンを組んでいる人はかなり不安になります。私がまさにそうでした。
この記事は、40代・変動金利・10年前に家を買った会社員の私が、実際に「今の銀行への金利交渉」から「他行への借り換え診断」まで動いてみた記録です。結論から言うと、私は借り換えを「しませんでした」。でも、それは”なんとなく面倒だからやめた”のではなく、ちゃんと数字を出して納得した上での「動かない」という判断でした。
同じように「減税も終わったし、金利も上がりそうだし、うちはどうしたら…」とモヤモヤしている人に向けて、私が何を考えてどう動いたかを正直に書きます。
私のローンの状況
まず前提として、私のローンはこんな感じです。
購入:約10年前に4,000万円台の中古戸建(東京・杉並区)
当初借入:約3,990万円
現在の残高:約3,000万円
金利:1.175%(変動)
残り返済期間:約25年
毎月の返済:約11.4万円(うち利息が約2.9万円)
そして10年間で、住宅ローン控除(減税)として合計でおよそ200万円が戻ってきました。これは本当に大きかった。毎年の還付があるうちは、多少金利が高くても「減税で実質チャラ」みたいな感覚で、正直あまり深く考えていませんでした。
問題は、その減税が10年で終わったタイミングです。
きっかけ:減税終了と利上げニュースが重なった
減税が終わると、当然ながら毎年戻ってきていたお金がなくなります。つまり、これまで減税で隠れていた「金利1.175%の重み」が急に見えるようになるわけです。
そこへ来て、日銀の利上げのニュースです。変動金利は今後も上がる可能性が高い、という報道が連日流れる。私の頭の中はこうなりました。
「減税は終わった。金利は上がる。このまま変動で持ち続けて大丈夫なのか?」
ここで初めて、ローンの中身を真剣に見直そうと思ったんです。
ステップ1:まず今の銀行に「金利を下げてくれませんか」と交渉してみた
借り換えを考える前に、私が最初にやったのは今借りている銀行への金利引き下げ交渉でした。
「わざわざ借り換えなくても、今の銀行が金利を下げてくれれば一番ラクじゃないか」と思ったからです。手続きも最小限で済むし、手数料もかからない。
結果から言うと、断られました。
「現在の金利が適用金利として妥当である」という趣旨の説明で、引き下げには応じてもらえませんでした。交渉自体はやってみる価値があったと思いますが、少なくとも私のケースでは効果はゼロ。ここで「自助努力では今の条件は変わらない」とハッキリしました。
ここが分かれ道でした。今の銀行が動かないなら、他の銀行ならどうなのかを知るしかありません。
ステップ2:借り換えの「一括診断」で他行の条件を出してみた
とはいえ、他行を1つひとつ自分で調べて、それぞれの金利・諸費用・審査基準を比較するのは、正直しんどい。住宅ローンの比較は、変数が多すぎて素人が手作業でやるとすぐ挫折します。
そこで使ったのが、住宅ローンの条件を一括で比較・診断してくれる無料サービスでした。今の残高・金利・残り年数などを入力すると、自分が他行に借り換えた場合に「毎月いくら・総額でいくら変わるのか」が出てきます。入力は5分ほど。
ここで初めて、自分のケースの”具体的な数字”が見えました。
出てきた数字:手数料を払っても、差は約20万円だった
診断の結果、たしかに今より低い金利の銀行は存在しました。でも、借り換えには諸費用がかかります。
事務手数料(借入額の数%)
保証料・印紙代・登記関連費用 など
これらを合計すると、借り換えで得られる利息の削減額から諸費用を引いた「実際の手取りの差」は、私のケースでは約20万円でした。
20万円は、決して小さい金額ではありません。でも、
借り換えの手続きにかかる手間と時間
残り25年のあいだ金利がどう動くか分からない不確実性
今の団信や条件を手放すこと
これらを天秤にかけたとき、私の結論は「今すぐ動くほどのインパクトではない」でした。
結論:借り換えはしなかった。でも「診断してよかった」
ここが一番伝えたいところです。
私は借り換えをしませんでした。でもそれは、不安なまま放置して「まあいいか」と先送りしたのとは、まったく違います。
今の銀行に交渉した → ダメだった
他行の条件を診断した → 差は約20万円だと分かった
その数字を見て、自分で「今は動かない」と決めた
つまり、「分からないから不安」だった状態が、「分かった上での判断」に変わったんです。これが本当に大きい。診断する前は、頭の中で「借り換えたら何百万も得するかも」「逆に損するかも」と妄想が膨らんで、夜にスマホで金利の記事ばかり読んでいました。数字が出た瞬間、その不安は消えました。
そして重要なのは、この20万円という数字は、人によって全然違うということです。
あなたのケースは、診断しないと分からない
借り換えで得する金額は、
ローン残高
残り返済期間
現在の金利
借り換え先の金利と諸費用
これらの組み合わせで大きく変わります。一般的に、残高1,000万円以上・残り期間が長い・現在金利0.8%以上といった条件が重なるほど、借り換えメリットは大きくなると言われています。
私の場合はたまたま「差20万円」でしたが、条件次第では100万円以上得をする人も、逆にほとんど変わらない人もいます。こればかりは、自分の数字を入れて診断してみないと絶対に分かりません。
だからこそ、私が同じ立場の人に伝えたいのは、
「借り換えるべきかどうか」を悩む前に、まず自分のケースで「いくら変わるのか」を出してしまおう
ということです。診断は無料で、入力も5分ほど。出てきた数字を見て、動くか動かないかを決めればいい。私のように「動かない」という判断でも、それは立派な”決断”です。
減税が終わって、金利も上がりそうで、なんとなく不安——その状態が一番もったいない。数字を見れば、不安は判断に変わります。
※本記事は筆者の実体験に基づく個人的な記録であり、特定の金融商品や借り換えを推奨するものではありません。住宅ローンの見直しは、ご自身の状況に応じてご判断ください。

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